東京大学入試情報2021東京大学の学校推薦型選抜
東京大学の学校推薦型選抜(旧推薦入試)の概要をまとめました。東京大学では、2016年度入試より一般選抜の後期日程を廃止し、学校推薦型選抜(旧推薦入試)を導入しています。
※掲載内容は変更になる場合がありますので、必ず東大発表の学生募集要項でご確認ください。
東京大学では、2016年度入試より一般選抜の後期日程が廃止され、学校推薦型選抜(旧推薦入試)が導入されました。
東京大学から発表された概要を見ると、学校推薦型選抜(旧推薦入試)には「問題発見能力」「課題設定能力」「コミュニケーション能力」等が求められており、選抜方法についてもいわゆる学力だけでなく、グループディスカッションや個別面接等で選抜されることがわかります。
- 学校推薦型選抜(東京大学)※東京大学のHPが表示されます。
東京大学 学校推薦型選抜(旧推薦入試)の募集人員
学部 | 募集人員 |
---|---|
法学部 | 10名程度 |
経済学部 | 10名程度 |
文学部 | 10名程度 |
教育学部 | 5名程度 |
教養学部 | 5名程度 |
学部 | 募集人員 |
工学部 | 30名程度 |
理学部 | 10名程度 |
農学部 | 10名程度 |
薬学部 | 5名程度 |
医学部 | 5名程度(※) |
※医学科3名程度、健康総合科学科2名程度
東京大学 学校推薦型選抜(旧推薦入試)の選抜方法
合否判定は、提出書類・資料、面接等、および大学入学共通テストの成績を総合的に評価して行います。
- (1)提出書類・資料により第1次選考を行い、第1次選考合格者に対して学部ごとに面接等を実施します。 面接等の詳細については、東京大学の学校推薦型選抜学生募集要項をご確認ください。
- (2)提出書類・資料、面接等、および大学入学共通テストの成績を総合的に評価したうえで、最終合格者を決定します。
大学入学共通テストは、入学後の学修を円滑に行い得る基礎学力を有しているかどうかを判断する観点から、従来の大学入試センター試験のおおむね8割以上の得点と同等程度の水準であることを目安とします。
志願者は、大学入学共通テストのうち、志望する学部が指定する教科・科目のすべてを受験してください。指定された教科・科目を1つでも受験していない場合は、合格者にはなりません。詳細は学校推薦型選抜学生募集要項をご確認ください。
東京大学 学校推薦型選抜(旧推薦入試)の入試日程
2021年度 東京大学学校推薦型選抜 実施日程
志願者によるインターネット出願登録 | 2020年10月16日(金)12時頃~11月6日(金)17時 |
---|---|
高等学校による提出書類・資料のアップロード(※1) | 2020年11月1日(日)12時頃~6日(金)17時 |
第1次選考結果発表(※2) | 2020年12月1日(火) 15時頃 |
面接等実施 | 2020年12月12日(土)・13日(日) ※学部ごとに日程は異なります |
大学入学共通テスト 成績請求票提出期限 |
2020年12月22日(火) |
大学入学共通テスト(第1日程) | 2021年1月16日(土)・17日(日) |
大学入学共通テスト(第2日程) | 2021年1月30日(土)・31日(日) |
最終合格者発表(※2) | 2021年2月16日(火) 17時以降 |
入学手続 | 2021年2月17日(水)~22日(月) |
- ※1 高等学校からの出願手続きについて、従来の郵送による方法からオンラインシステムへPDFファイルをアップロードする方法に変更されました。(2020年9月30日 東京大学発表)
- ※2 東京大学HPにて発表、学校長および志願者に「結果通知書」送付
面接等試験(12月12日・13日)の実施方法について
面接等試験については、最新の新型コロナウイルスの感染拡大状況等を踏まえ、以下の2つの方式のいずれかが検討されています。
どちらの方式で実施するか等の詳細については、第1次選考合格発表時(12月1日~)にお伝えすると、東京大学より発表されました。(2020年9月30日発表)
- (1)新型コロナウイルス感染対策を講じた対面方式(東京大学で実施)
- (2)高等学校と東京大学をzoomで繋いだオンライン方式
(2)となった場合、高等学校側での対応が必要となります。推薦型選抜の出願を考えている方は、出願前に必ず高等学校に確認しましょう。
大学入学共通テスト(特例追試験)受験者について
第1次選考合格者のうち、大学入学共通テスト(特例追試験)受験者の最終合格者発表・通知および入学手続きの詳細な日時・方法については、2021年2月8日(月)以降に該当の志願者およびその学校長あてに通知されます。
なお、大学入学共通テスト(特例追試験)を受験した学校推薦型選抜合格者については、2021年2月27日(土)までに入学手続きを行う必要があるため、他に出願済みの国公立大学・学部を受験した場合も、その合格者とはなりません。
東京大学 学校推薦型選抜(旧推薦入試)の注意事項
東京大学一般選抜(前期日程)との併願について
-
学校推薦型選抜に出願しても、東京大学が実施する「一般選抜(前期日程)」への出願は可能です。ただし、別途出願手続きをする必要があります。詳細は、入学者募集要項をご確認ください。
なお、学校推薦型選抜に合格し、2021年2月22日(月)までに入学手続きを行った場合は、「一般選抜(前期日程)」を受験してもその合格者になりません。
ほかの国公立大学等との併願について
- 東京大学を含め、国公立大学の学校推薦型選抜(大学入学共通テストを課す場合、課さない場合を含めて)へ出願できるのは、1つの大学・学部です。また、東京大学の学校推薦型選抜に出願した者は、他の国公立大学の総合型選抜(AO入試)に出願することはできません。
-
学校推薦型選抜に不合格になった場合に備えて、別途、国公立大学・学部の一般選抜に出願することができます。
つまり、「前期日程」で試験を実施する大学・学部から1つ、「後期日程」で試験を実施する大学・学部から1つの合計2つの大学・学部に出願することができます。なお、東京大学では「後期日程」試験は実施していません。
入学後の学修について
- 学校推薦型選抜による入学者は入学後、文科一類・文科二類・文科三類・理科一類・理科二類・理科三類の6つの科類のうち、志望学部が合格発表時に個別に指定する科類に分かれ、教養学部に所属して前期課程の学修を行います。前期課程修了後は、出願時に志望した学部・学科等へ進学します。
- 前期課程においては、学校推薦型選抜による入学者について、学生の志望分野に対する関心や学ぶ意欲にきめ細かく応えることが可能となるよう、早期に専門教育に触れる機会の提供や、学修について個別に助言・支援する教員の配置などの措置が講じられます。
東京大学推薦入試 2020年度入試分析
東京大学推薦入試 入試結果(2019年度入試・2020年度入試)
学部・学科 | 募集人員 | 志願者数 | 合格者数 | 倍率(志/合) | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
'19 | '20 | '19 | '20 | '19 | '20 | |||
法学部 | 10名程度 | 22 | 14 | 10 | 8 | 2.2 | 1.8 | |
経済学部 | 10名程度 | 2 | 6 | 1 | 3 | 2.0 | 2.0 | |
文学部 | 10名程度 | 8 | 11 | 3 | 5 | 2.7 | 2.2 | |
教育学部 | 5名程度 | 24 | 15 | 8 | 7 | 3.0 | 2.1 | |
教養学部 | 5名程度 | 23 | 19 | 4 | 5 | 5.8 | 3.8 | |
工学部 | 30名程度 | 48 | 51 | 22 | 23 | 2.2 | 2.2 | |
理学部 | 10名程度 | 32 | 37 | 9 | 12 | 3.6 | 3.1 | |
農学部 | 10名程度 | 11 | 11 | 4 | 3 | 2.8 | 3.7 | |
薬学部 | 5名程度 | 9 | 4 | 1 | 3 | 9.0 | 1.3 | |
医学部 | 医学科 | 3名程度 | 5 | 4 | 4 | 3 | 1.3 | 1.3 |
健康総合科学科 | 2名程度 | 1 | 1 | 0 | 1 | - | 1.0 | |
計 | 100名程度 | 185 | 173 | 66 | 73 | 2.8 | 2.4 |
志願者数・合格者数の推移
2020年度推薦入試の志願者数は173名となり、過去最高の志願者数となった2019年度入試から12名減少しました。
東京大学の推薦入試は2020年度入試で導入5年になりましたが、募集人員100名に対し、志願者は180名前後で推移しています。少ないといえなくもありませんが、1校から出願できる人数が制限されているためと考えられます(※)。
2020年度推薦入試の合格者数は73名でした。合格者数が募集人員を大きく下回ることも、導入当初から変わりません。
※学校が推薦できる人数は、2020年度入試までは各校男女1名ずつ(男子校・女子校は各1名)でしたが、2021年度入試からは男女各3名以内、合計4名までとし、各学部(医学部は各学科)へは男女各1名ずつと、人数制限が緩和されます。
学部ごとの特徴
推薦入試が始まって5年が経過し、学部ごとの特徴が見えてきました。
経済学部、農学部では募集人員に対する合格者数が少なく、特に経済学部では2年連続で志願者が減少するなど、敬遠された様子がうかがえます。
一方、法学部、理学部、工学部では比較的多めの合格者を出しており、他学部に比べ多くの志願者が集まっています。
入試結果が推薦入試の出願に影響している様子がわかります。
東京大学 学校推薦型選抜合格者の体験談
「理科三類(医学部医学科)推薦合格」の記事より抜粋
学校推薦型選抜(推薦入試)に挑戦した理由
高校時代に行なってきた活動や、自分の考えてきたことを聞いてもらえると思ったからです。また、推薦だと入学後のサポートが手厚い学部が多い、ということも理由の一つです。
他大学や東大の他学部の学校推薦型選抜(推薦入試)も検討しましたが、自分が興味のある分野の研究が盛んで、おもしろそうな研究室のある東大の医学部医学科を受験することにしました。
「文科一類(法学部)推薦合格」の記事より抜粋
学校推薦型選抜(推薦入試)に挑戦した理由
高校がSGH(スーパーグローバルハイスクール)指定校だったので、3年間で取り組んだSGH活動を集大成として体系化し、他者に評価してもらうことで、大学で何を学びたいか、そして将来どうなりたいかを見つめる機会でもあると思い、学校推薦型選抜(推薦入試)に挑戦しました。
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